F高速低振幅 H.V.L.A
High Velocity Low Amplitude
(ハイ・ベロシティー・ロー・アンプリチュード)
オステオパシーテクニックの中では、ハード手技に分類される主に椎骨矯正に使用されるスラストテクニック。
筋拘縮が椎骨や骨格変位を起こすことは前述したが、H.V.L.A.では拘縮した筋肉を瞬間的にストレッチすることによりゴルジ腱器官(張力に反応する固有受容器)を機能させ、すなわち高速で小さい振幅で筋肉を伸ばすことにより、筋肉の防御装置ともいえるゴルジ腱器官を反応させ(強い牽引により筋肉や腱の断裂を避けるため防御反応として一瞬弛緩する)筋スパズムをリリースするテクニックである。
※ストレイン・カウンターストレインでは拘縮した筋肉をそれ以上に短縮させることにより、筋紡錘(長さに反応する固有受容器)に働きかけ中枢神経から神経信号インパルスを流させ、筋肉を自立解放させる。
間違った判断や、正しくともテクニックが身体に負担や副作用の懸念もありえるし、「ストレイン・カウンターストレイン」の方が安全で治療効果も高いと考えていますが、関節に刺激を与えたい場合などはH.V.L.Aを使用します。
この場合はクラック音(一般的に矯正音と呼ばれるもの)の有無は関係ありません。