日本でのオステオパシー事情
アメリカでは「第3医学」といわれ医師(D.O.=オステオパシードクター)が用いていますが、日本では治療時間が長くかかる(1人=1時間位)、また手技療法の軽視(健康保険不適用)等の医療制度の問題があり、医師が用いずに民間療法の範疇となっています。
現在、大きくは3系統のオステオパシー団体があると言われていますが、日本のオステオパシー業界は非常に閉鎖的になりつつあり、極端に専門性やオステオパシー技術の危険性を強調する団体もあります。
ソフト系オステオパシーテクニックは安全で効果の高い技術群です。(危険な技術があるならば、如何なる者であろうとそのテクニック自体を使うべきではありません。)
それぞれの団体には各々の理念・哲学があるのでしょうが、国家認知を求める事などの方向性により、「現実性のない7年以上の教育を目指す、医療系国家資格者にしか講習参加・書籍の販売を行はない、旧来より汎用していた用語を商標登録する」などといった傾向には疑問を感じえません。
医学知識の吸収や技術修練に長期教育は有益ですが、専門性を追求するあまりの閉鎖的・排他的な体質こそがオステオパシーの社会認知度を停滞させている要因でもあります。
上記したようにオステオパシーも他の手技療法と同様に民間療法の範疇として行う事が一番現実的であろうと思います。
アメリカでオステオパシー医師達の反対を押し切って、セラピストや一般人にも頭蓋仙骨療法の門戸を開いたアプレジャー博士のように「技術をオープンにする」ことこそが、「オステオパシーの発展」と「社会貢献」につながると考えます。